核燃料再処理工場 完成時期3年延期で調整 青森 六ヶ所村

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再処理工場 完成時期3年延期で調整 青森 六ヶ所村

国が進める核燃料サイクル政策の柱となっている青森県にある使用済み核燃料の再処理工場について、日本原燃は、安全管理上の問題が相次いだことなどから完成の時期を3年ほど延期する方向で最終的な調整を進めていることがわかりました。

今回延期されれば再処理工場の完成は当初の計画よりおよそ24年遅れることになります。
青森県六ヶ所村にある使用済み核燃料の再処理工場ではことし8月、非常用発電機が入る建屋に雨水が流れ込んでいるのが見つかるなど安全管理上の問題が相次ぎ、原子力規制委員会は、本格運転の前提となる審査を中断しています。

こうした状況を受け日本原燃は、「来年度上期」としていた完成時期の目標を3年ほど延期する方向で最終的な調整を進めていることが関係者への取材でわかりました。
使用済み核燃料の再処理工場は、平成9年12月に完成する計画でしたが、たび重なるトラブルなどの影響で完成時期が23回先延ばしされ、今回、延期されれば、当初の計画より完成がおよそ24年遅れることになります。

それにともない建設費もかさんでいて、安全対策費も含め、当初の4倍ほどのおよそ3兆円まで膨れあがっています。

完成時期23回延期 費用も4倍に

青森県にある使用済み核燃料の再処理工場は核燃料サイクル政策の柱となる国内で初の商業用の再処理施設として、平成5年に建設が始まり、平成9年12月に完成する計画でした。つまり、当初の計画では20年前に施設は完成しているはずでした。

しかし、試験運転で放射性物質を含む廃液をガラスで固めて廃棄物にする工程でトラブルが相次いだことや、福島第一原発事故を受けて作られた新しい規制基準の審査の対応に時間がかかったことなどからこれまで23回、完成時期が延期されてきました。

それにともないもともと7600億円とされた建設費もかさんでいて、安全対策の費用なども含め当初の4倍ほどのおよそ3兆円まで膨れあがっています。

核燃料サイクルをめぐっては、もう1つの柱となっていた高速増殖炉もんじゅで安全管理上の問題が相次ぎ、去年、廃炉が決まりました。もんじゅにはこれまでにおよそ1兆円が費やされました。

国は、核燃料サイクル政策は継続するとしてフランスとの開発協力などを通じて次の高速炉の開発を進めるとしていますが、今後も多額の費用が見込まれるため、政策の在り方の検討が必要だと指摘する専門家もいます。

具体的な完成時期 見通せず

青森県六ヶ所村にある使用済み核燃料の再処理工場では、ことし8月、非常用発電機が設置されている建屋に雨水が流れ込んでいるのが見つかり、必要な点検を14年間怠っていたことが明らかになりました。これについて、原子力規制委員会はことし10月、保安規定に違反していると判断し、終盤に入っていた審査は中断となりました。

日本原燃は年内にすべての設備の状態を確認する計画ですが、安全が確認され、再発防止策が示されるまで当面、審査は中断される見通しです。また、審査に合格したあとも工場の完成までには、試験運転でトラブルが相次いだ放射性物質を含む廃液をガラスで固めて廃棄物にする工程など設備全体の検査が必要で時間がかかり、具体的な工場の完成時期は見通せない状況です。

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